自分のルーツがアイヌとわかってから、私は東京・中野にある、アイヌ
料理の店「レラ・チセ(風の家)」で、月1回行われているアイヌ語教室
“イタク・チセ(言葉の家)”に、しばらく通っていた。
(今は、心理カウンセラー養成講座が忙しいので、ちょっとお休み中)
“イタク・チセ”では、アイヌに伝わる歌を皆で歌ったり、ちょっとした
会話や文法を習ったり、ゲームをしながらアイヌ語を覚えたりと、楽しく
アイヌ語を勉強できる。
その中で、ある時、ムックリというアイヌの楽器に触れる機会があった。
このムックリ、薄い竹製のヘラを紐で引っ張って振動させ、口の中で
音を共鳴させて奏でる楽器なのだが、これがなかなか難しく、容易には
良い音が出ない。
私もずいぶん苦心したが、しばらくこねくりまわしているうちに、
「ビィィィーン」という音が出た。
ちゃんとした音が出るようになると、なかなかどうして面白い。
すっかり楽しくなった私は、その日のうちにマイ・ムックリを買い、
今でも時折思い出したように、「ビィィィーン」とやっている。
別にメロディを奏でられるわけではないので、退屈と感じる人もいる
かもしれないが、やり始めると、無心でビヨビヨと鳴らし続けて
しまう。
そう、ムックリを鳴らしている時の私は、まさに無我の境地に心を
遊ばせている状態なのだ。
だから、ムックリを奏でていると、なんとなくリラックスして、心地
良い。心が自由になったような感じになる。
音も、素朴でありながら、ちょっと神秘的な感じで、不思議な安心感
が得られる。
ムックリ、なんとも楽しい楽器なのである。
これが、ムックリ。
レラ・チセのものは、音が良く、
それで、たったの500円。